別に暗い話じゃないんですよ、これからの話は。でも暗く語ってしまうのは、もはや性分なんだな。
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みんなは、本気で「死にたい」って気分になることはあるのかな。
僕は、今は無い、と言っておこうか。
死んでしまいたくなることなんて、特に若い頃には、数え切れないほどあって。それは将来への悲観とか、自分自身・周囲に対しての失望とか、金が無えだとか、夢も無えだとか、そういうもので、ヘドロみたいに心の底の方に溜まっていって。激しい嵐とかが襲いかかって来たときに、撹拌されて上がってきたりする。だから、自分は自分にとってなるべく穏やかな場所を、環境を、選んで生きることにした。
甘えなのかも知れないし、“逃げ”なのかも知れない。けど、それで生きられるならそれでいい。
なんかね、もう死んでも生きてても変わんないし、別にどっちでもいいやって思うような日々(※今じゃないよ)の中で、やっぱりときどき素敵なものに出会えることもあって。いや、そういうものを探さなきゃ、「生きたい」なんて思えなかったんだと思う。
「生きてて良かった」なんて思える瞬間は、きっと、自分から見つけにいこうとしなきゃ訪れない。
Hakubiというバンドのアルバムが届いた。12曲収録されたCDとライブDVDが入っている。
Hakubiの存在を知ったのはいつだったか、正確にはもう忘れてしまったけれど、きっかけはYouTubeを何となく巡回していたら「夢の続き」という曲のMVがたまたま出てきて見てみたことだった。
夢の続き / Hakubi
“夢ってかっこよかったよな みんな忘れちゃったのかい 忘れちゃったのかい”
“あの頃何になりたかったなんて 今じゃただの笑い話だよな”
“言いたいことも言えないまま 現実逃避だけが上手くなって 言葉選びを間違えて”
“また人を傷つけて 無邪気でいいねって言われたよ”
ぐさぐさに刺さる歌詞。ボーカル。感情が溢れた。
それから、彼らの新曲が出るたびにチェックしていた。
「光芒」
「午前4時、SNS」
「22」
「大人になって気づいたこと」
「アカツキ」
「在る日々」
「道化師にはなれない」
「color」
「悲しいほどに毎日は」
「栞」
……………などなど。
どの曲にも、違った魅力を感じるところがあって。本質的に自分の肌に合う、みたいなものがあるのだと思う。音源だけじゃなくいつかライブにも行こう、と思うようになった。
10月にツアーで仙台に来るので行くのだけれどね。初Hakubi。ライブ見てからブログを書こうかとも思ったのだけど、今回のアルバムが良すぎたので先に書きました。
そう、アルバムが良いってことを言いたかったんだよ。とりあえずサブスクでも聴けますんで、一度聴いてみて。そんで良かったらCDも。ライブの映像がまた良いんで。別にワーナーの回し者じゃないですが。
Hakubiメジャー1stアルバム『era』
一見、ネガティブな言葉も使っているけれど、全体を貫くメッセージは前向きなものと感じました。
「生きたい」ということ。
「生きてさえいればいい」ということ。
「音楽」の力でそれを伝えたいということ。
とても、まっすぐな、純粋なパワーのある作品だと思います。
繰り返しになりますが、ぜひ聴いてみてほしい。いろいろな人に。