あいどんわなだい

愛はどんなんだい

暗闇の中から光へと歌う──Hakubi『era』

別に暗い話じゃないんですよ、これからの話は。でも暗く語ってしまうのは、もはや性分なんだな。

 

---------------

 

みんなは、本気で「死にたい」って気分になることはあるのかな。

 

僕は、今は無い、と言っておこうか。

 

死んでしまいたくなることなんて、特に若い頃には、数え切れないほどあって。それは将来への悲観とか、自分自身・周囲に対しての失望とか、金が無えだとか、夢も無えだとか、そういうもので、ヘドロみたいに心の底の方に溜まっていって。激しい嵐とかが襲いかかって来たときに、撹拌されて上がってきたりする。だから、自分は自分にとってなるべく穏やかな場所を、環境を、選んで生きることにした。

 

 

甘えなのかも知れないし、“逃げ”なのかも知れない。けど、それで生きられるならそれでいい。

 

 

なんかね、もう死んでも生きてても変わんないし、別にどっちでもいいやって思うような日々(※今じゃないよ)の中で、やっぱりときどき素敵なものに出会えることもあって。いや、そういうものを探さなきゃ、「生きたい」なんて思えなかったんだと思う。

 

 

「生きてて良かった」なんて思える瞬間は、きっと、自分から見つけにいこうとしなきゃ訪れない。

 


f:id:kasimasi1003:20210909225530j:image

Hakubiというバンドのアルバムが届いた。12曲収録されたCDとライブDVDが入っている。

 

Hakubiの存在を知ったのはいつだったか、正確にはもう忘れてしまったけれど、きっかけはYouTubeを何となく巡回していたら「夢の続き」という曲のMVがたまたま出てきて見てみたことだった。

 


f:id:kasimasi1003:20210909225712j:image

https://youtu.be/ujM-jJcsI8I

夢の続き / Hakubi

 

“夢ってかっこよかったよな みんな忘れちゃったのかい 忘れちゃったのかい”

“あの頃何になりたかったなんて 今じゃただの笑い話だよな”

 

“言いたいことも言えないまま 現実逃避だけが上手くなって 言葉選びを間違えて”

“また人を傷つけて 無邪気でいいねって言われたよ”

 

ぐさぐさに刺さる歌詞。ボーカル。感情が溢れた。

 

それから、彼らの新曲が出るたびにチェックしていた。

 

「光芒」

「午前4時、SNS

「22」

「大人になって気づいたこと」

アカツキ

「在る日々」

「道化師にはなれない」

「color」

「悲しいほどに毎日は」

「栞」

……………などなど。

 

 

どの曲にも、違った魅力を感じるところがあって。本質的に自分の肌に合う、みたいなものがあるのだと思う。音源だけじゃなくいつかライブにも行こう、と思うようになった。

 

10月にツアーで仙台に来るので行くのだけれどね。初Hakubi。ライブ見てからブログを書こうかとも思ったのだけど、今回のアルバムが良すぎたので先に書きました。

 

そう、アルバムが良いってことを言いたかったんだよ。とりあえずサブスクでも聴けますんで、一度聴いてみて。そんで良かったらCDも。ライブの映像がまた良いんで。別にワーナーの回し者じゃないですが。

 

 

Hakubiメジャー1stアルバム『era』

 

一見、ネガティブな言葉も使っているけれど、全体を貫くメッセージは前向きなものと感じました。

 

「生きたい」ということ。

「生きてさえいればいい」ということ。

「音楽」の力でそれを伝えたいということ。

 

とても、まっすぐな、純粋なパワーのある作品だと思います。

 

繰り返しになりますが、ぜひ聴いてみてほしい。いろいろな人に。