あいどんわなだい

愛はどんなんだい

対話・1

(※この文章はフィクションです。
登場する人物・内容は架空のものですが、事実をモチーフとした部分が一部含まれます。)





A「話したことあると思うけど、前に同居してたやついたじゃん」
B「ああ元カノな」
A「彼女じゃねーし」
B「まあなんでもいいけど。なんかあったの?」
A「もうとっくの前に離れてるんだけど、実はさ、まだ俺の部屋に住んでて」
B「は?別れたのもう2年とか前じゃね」
A「そんなもんかな」
B「ちょっと意味がわからないんだが」
A「ずっと家賃、水道光熱費全額、生活費もそこそこ出してる」
B「……はぁ」
A「どう思うよ」
B「俺なら絶対無理、さっさと追い出す」
A「だよなあ…」
B「話し合いとかしたわけ?」
A「向こうが収入的に厳しいのはわかってるから、少し住んでてもいいっては言ったけど、結局なぁなぁで」
B「それで2年は長すぎだって」
A「今年の春に出る予定だったんだけど、子どもの学校がどうとか、あとこういうご時世なんで流れちゃって」
B「結局出る時期も決まってないと」
A「うん」
B「それさあ、絶対利用されてるだけだって。話はそこから進んだの?」
A「それがさあ、さすがに俺もキツいから今月末を目処にそろそろ出てもらえるかって話して」
B「それで?」
A「そしたら、じゃあ引越代出してくれって」
B「かぁーっ!」
A「さすがの俺もピキッとなってさ」
B「そらなるわ」
A「金は出すからとにかく一日も早く決めてくれって言って。まあ、それから返事ないけど」

B「お前ってさあ、変に辛抱強いよな」
A「長距離走の選手だったからね」
B「つか毎月そんなに支払ってたら全然遊べないじゃん」
A「そうでもないけど…普通にライブとかも行くし」
B「じゃあその支払いが無かったら、もっと色々出来ることが増えるだろうが」
A「それはそう。もっとチェキ撮れる」
B「お前の人生だからあまりとやかく言うつもりはないけど、他人の生活より自分の生活を守ることを優先すべきだぞ。特にお前みたいに気の弱いやつは利用されやすいんだから」
A「確かに…ぐうの音も出ん…」





次回、Aくんは無事に自分の人生を取り返せるのか!?乞うご期待!