2年半ぶりだったらしいです。客前で歌うのは。
なんやかんやでライブが延期になったり中止になったり。
で、色々と模索した結果、今回はアコースティックライブの形式でライブしようと。
そのツアー初日、仙台GIGSに行ってきたというお話。まあラフに書くんで、ラフに読んでください。
僕ら世代のパンクスの象徴的存在。
19歳くらいからそれこそ今に至るまで、聴いてるバンドの一つ。
にも関わらず自分は今回が銀杏ライブ初参戦。実におよそ20年聴いていながら。というのは、好きは好きなんだけど、ライブの動画見たりしてて自分の中で「こういうのじゃないんだよな〜」というのがあったと思う。なんかガチャガチャしてて怖いイメージだし。
今回のライブは、アコースティック。開演前アナウンスで「指定の座席で立って観覧することは可能です」と言っていたが、どうなるのかなーと思っていたけど演者が座って演奏するもんだからまぁ観る方も座って観てました。自分の中ではそれで十分だったよね。他の人はわかんないけど。立ち上がった曲も何曲かはあった。
あとさ、基本みんなおとなしい感じで観てるんだけど、やっぱりこう昂ると座ったままでも拳を挙げたりしてさ、ああいうの良いよね。僕もやったよ、GOD SAVE THE わーるど。世界を守ってくれよ。
とは言えやっぱり、爆音で鳴らす曲もところどころあって、その時は「どこがアコースティックやねん」と心の中でツッコんでいたんだけど、まあとにかく良いライブ。
全部さらけ出す。そういう歌しかないので時代に左右されない。改めて聴くと、そういう音楽だと思う。
最初に『人間』を歌って、もう峯田さんが涙目なの。そんで「2年半ぶりなんですよ、、」とか話しだして。どんな気持ちでこのツアーを組んだか、そういう話も。いろんなことを考えて決めた結論。どうせやるなら全開の、本来の銀杏BOYZのライブがしたいけどまだまだそういうのが出来るような状況ではない。その葛藤をする中で、でもアコースティックならやれるかなと。
なかなか外に出ることもなかったから好きな本の好きな場面も何回も繰り返し読んだと話し、夏目漱石『三四郎』の一節の朗読からの『恋は永遠』。しびれたね〜。銀杏はロマンス。
そしてこの日は3月10日。東北、仙台の地でね。それは意図したものだろうと思う。優しさ。
無数の星が煌めくような照明の下で歌う『新訳 銀河鉄道の夜』。沁みた……
このツアーに向けて、バンドメンバーとスタジオに入って1曲1曲音を合わせて仕上げてきた。その作業が本当に楽しくて、夢のような日々だった。今、世界ではそういうのが出来るような状況じゃない人も。この野郎、とかって思いもあるけど、そこには自分たちと同じように音楽が好きな人たちも居る。
『夜王子と月の姫』の歌詞には「9月の11日」というフレーズがあるけどこの日は「3月11日」と変えていた。
まあなんですかね、20歳の頃の自分が聴いてた歌と今現在の自分が聴いてる歌のどっちも網羅したライブで、途中から時間感覚が溶けていく感覚というか、夢みたいな時間でした。
2022.03.10 仙台GIGS
銀杏BOYZアコースティックライブツアー『僕たちは世界に帰ることができない☆』
《セットリスト》
人間
NO FUTURE NO CRY
若者たち
駆け抜けて性春
トラッシュ
恋は永遠
骨
エンジェルベイビー
いちごの唄
新訳 銀河鉄道の夜
アーメン・ザーメン・メリーチェイン
光
BABY BABY
東京
アレックス
GOD SAVE THE わーるど
僕たちは世界を変えることができない
夜王子と月の姫
ぽあだむ
少年少女