あいどんわなだい

愛はどんなんだい

『青春群像』タイトル未定

先日の札幌でCDも購入できたということで、ブックレット(歌詞カード)をパラパラと。

青春ですねぇ、尊いねぇ。


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まず大前提として言っておくと、歌詞の捉え方なんて人それぞれでいいし、聴くシチュエーションなんかによっても変わるだろうし、これが正解というものは無いと思うんだけどね。

 

それを踏まえながらも、一度しっかりと歌詞を読み込んで言語化してみたいなーと思っています。

 


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今回は『青春群像』。

今回は、っていうか次回があるのかまったく未定ですけれども。笑

 

今、この歌が好きだと感じているこの気持ちはどういうものなのか、紐解いていけたらと。

 

 

『青春群像』タイトル未定 

(作詞:リリィ、さよなら。)

 

 

この歌の構成は、ある時点の【現在】から【過去】を振り返るものになっている。

語りかけるように。慈しむように。

 

 

六畳1Kの狭い部屋で

隙間なく僕ら集まって

答えがあるはずもない未来を話して

鳥が鳴くまで 

 

…いつかの【過去】のこと。

…そして“君”と居たこと。

大学生くらいなのかな。専門学生かも知れないし、アマチュアのバンドマンかも知れない。アイドルをやってる女の子たちかも知れない。

 

そんなことボンヤリと「思い出して」

分かりきった「今」を生きる

「どこかで」君は笑っててほしい

変わらないあの頃のまま

(※「」は筆者注)

 

…今は傍に“君”は居なくて、決まりきった毎日を生きる自分。

…まだ何も決まっていない、何でも思い描くことが出来た未来を話していた、あの頃のこと。

 

come back again

振り絞って

全力で走っていた情熱が悲しまぬように

 

僕はここの部分が特に好きなんだよね。

「全力で走っていた情熱が悲しまぬように」

…世の中とか、何も分かってなくて、ただがむしゃらだったこと。何かを掴めると信じてひたすら全力だったこと。

 

星が瞬いてる煌めいている

嘘など何一つなくって

心のままに自分を生きてる

涙したり迷ったりもさ

僕ららしかったねと

君の遠い声がする気がした

 

サビの歌詞は、前半と後半で変化するところがあって、そこが泣きポイントだったりするんだけど、それはまた後ほどに。

 

 

あれから何度も挫けるたび

君に連絡したくなって

グッと握り締めていたスマホをしまった

「今じゃないよね」

 

…連絡を取ろうと思えばすぐに取ることが出来る。リモートでの会議や飲み会なんてものも新しい日常として行われるようになった現代。

…落ち込んだ時、何もかも嫌になった時、君のことが思い浮かぶ。久しぶりに連絡してみようかな?

…でも。君に見せたいのはそんな自分じゃないんだ。

 

light up my life

胸を張ってもう一度会える日に取っておこう

笑って話すね

 

…胸を張って笑える時まで歯を食いしばって頑張る。その時は乗り越えた自慢をするからさ。楽しみにしていて。

 

星がこぼれる夜 見えない夜

道標の代わりになって

僕の心臓を動かしてる

懐かしくて古くなっても

消えないでお願い

当たり前にそばにいた時間は

 

そしてここからの歌詞は、この歌をぐっと彼女たちの物語へと引き寄せる。

 

踏切沿いの帰り道で (阿部)

いつかの主題歌が流れていた (見上)

「ガンバレるかな綺麗事ばかりじゃなくて」 (七瀬)

遠い空に五つ星

薄い光に照らされては (冨樫)

憶えているあの日の鼓動 (谷)

 

タイトル未定が歌ってきた楽曲のタイトルが散りばめられたパート。歌のパートも各々のソロで繋がれていく。綺麗に意味が通るかと言えば、必ずしもそういう歌詞ではないのだけれど、歌詞は文章とは違うので、この歌を聴いてあなたが感じた気持ちが正解なのだと思います。

 

 

「僕ら」瞬いてる煌めいてる

優しい嘘も覚えちゃって

望んでいた未来じゃなくても

切なくって切なくって

あぁ

それでも生き抜いて

またここで会おう

(※「」は筆者注)

 

いわゆる“落ちサビ”となるパート。

「僕ら」にフォーカスしていきます。

「優しい嘘」というのは、大切な人を心配させまいとか、そういうものなのかな。悲しい、寂しい、そういう気持ちを隠すための。

そして、もし、あの頃に話した未来とは違う自分になっていたとしても。

生きてさえいれば。

生きてさえいれば、僕らはどんな未来も描けるんだ。

 


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星が瞬いてる煌めいてる

嘘など何一つなくって

心のままに自分を生きてる

涙したり迷ったりもさ

僕ららしかったねと

君の遠い声がする気がした

 

 

 

…もうとっくに青春なんて過ぎ去った自分みたいな人間に言わせれば、青春なんてのは人生の中のほんの限られた一瞬でしかなくて。でもその一瞬の輝きが、呪いのように心にまとわりついていて。

 

高校球児の熱い戦いを目にしては涙するし、ライブアイドルのステージにすべてをぶつける文字通り一生懸命な姿を見ては涙する。

 

そういう青春の群像が好きすぎて、この歌もバチバチに刺さってしまうんだよね。

 

体はおっさんになっても、そういうところだけはきっと未だ少年なんだよなぁ。やれやれだよ。笑

 

 

 

 

ということで以上です、終わり。